AUM(nida’s newsletter- no.49-より)

*こちらの記事は 2017.12.22配信の,nida’s newsletter~ living in the moment ~- no.49-より抜粋して引用したものを以下に掲載しています。


ヨガのクラスの最初や最後に,「オーム」を唱える先生がいますよね。


ご存知の通り,わたしのクラスもそう。

基本的には「オーム」かマントラ(真言)を唱えて始まります。


でも,8年前,ヨガを始めたばかりの頃,わたしは

前のクラスから聞こえてくる「オーム」やマントラを

とっても「怪しい!」と思っていました。


だって,オウム真理教の事件の記憶が強い世代ですもの。

そりゃそうですよ。


そんなわたしですが,

今やチャンティング(詠唱)なしにはヨガのクラスは成り立たない

と思うほどになっています。


チャンティングだけで

もうクラスが終わったような充足感を覚えることもしばしば(笑)


それは,その言葉の意味がわかり始めたからです。

その意義が心底腑に落ち始めてしまったからです。


わけのわからないものというのは怖いものです。

無知と誤解は常に恐怖や不安,嫌悪のもとになりますから。

でも,意味がわかって納得したら,その恐怖や不安はスーッと消えて行きます。


シンプルにお話しすると,

「オーム(OM)」は,A・U・Mの3音から成り立っています。

Aは「始まり」,Mは「終わり」を意味します。

お寺に行くと,入口の門によく「あ・うんの像」ってありますよね。

それと同じ。


では,その間のUは?というと,「維持」です。


すべては始まりがあり,維持され,終わりがやってきます。

そして,そのサイクルは永遠に繰り返されます。

終わりは新たな始まりにつながり,始まればいずれ終わりがやってきます。


季節も惑星も,わたしたちの呼吸も身体もすべてそう。


春が始まって,続いて,終わったら,夏が始まります。

地球もいつかは無くなります。

吸う息が始まって,続いて,終わったら,今度は吐く息が始まります。

今この瞬間にもわたしたちの体のどこかでは新たに細胞が生まれ,別の細胞が死んでいます。

この身体は生まれて以来こうやって維持された後,最後には死を迎えます。

(インドでは古来より,その肉体の死も新しい生の始まりと考えられてきました。

それがいわゆる輪廻転生,生まれ変わりという発想ですね。)


A・U・Mに象徴されるこのサイクルに沿って,すべては常に変化し続けています。

そして,この変化のサイクルだけは不変。

これってちっとも怪しくないと思うんです。

宗教も関係ありませんよね。


ただ,すべてに共通する不変のサイクルを,

そのサイクルを共有しつながっているすべてを,

すべてを貫く大いなる真実を

思い出すための音が「オーム(AUM)」。


わたしたちはみなすべてが変化し続ける不変のサイクルの中にいます。


だからこそ一瞬一瞬が大切だし,

同時に,不変のものへと通じる入口はその一瞬一瞬に潜んでいるのだと思います。


何のためにヨガや瞑想をするのか…

「AUM」やマントラはまさにそのリマインダーなんです。


最初は抵抗があるのも自然なことだと思います。それでいいと思います。

その後,徐々に何やら自ずと腑に落ち始めたとき,

クラスでご一緒に「AUM」を唱え始めてみませんか。

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こちらの記事は毎週金曜配信のnida’s newsletter ~ living in the moment ~より一部抜粋です。
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